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2022.05.19

【開催報告】開館3年前記念!未来を“つくる”美術館フォーラム(2022.03.27) – その1 –

2025年春開館を目指す、鳥取県立美術館。
3/27に実施した、未来を“つくる”美術館フォーラム『鳥取県立美術館がめざす、コレクション・ラーニング・地域連携のこれから』の開催の様子を3部作にてお届けします。
今回は「その1:鳥取県立美術館開館準備の取り組み紹介編」です。

今年の1月に建設工事に入り、この3月は開館3年前の節目を迎え、多くの方に美術館整備事業の準備状況をシェアし、ともに「使い方」を考えたり、開館が楽しみになる機会をつくろうと、トークイベントを2つ実施しました。

>>> 3/13開催カウントダウントークイベント1:『ココロオドル、鳥取県立美術館のある未来』

2021年度もコロナ禍のなか、対面とオンラインも併用し、県民の皆さんへ美術館の紹介と楽しみ方について意見交換を進めてきました。そのなかで、「どんな作品が見られるの?」「何かやってみたいけどどんなことができるの?」と運営に対する質問も多く聞かれました。
今回はそんな声にお応えできるような場と、第一線で活躍中の先輩美術館や実践者の方々のお話を聞ける機会を合わせて、これからの開館準備に活かしていきたいと思い、企画しました。

まず、梅田局長(鳥取県教育委員会事務局美術館整備局)より「快晴にも恵まれ、3年後の開館時にこの地で何をするのか、県内外からのゲストのお話しを参考にしたい。参加者の方には自分事として捉えて美術館のある生活を思い描きながら、県立美術館の開館が、皆さんの夢や希望につながるよう、本日の場が実り多き場となることを期待しています。」と、開会の挨拶で幕を開けました。

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梅田・鳥取県教育委員会事務局美術館整備局長

第1部はイベントホストとして、県と鳥取県立美術館パートナーズ(以後、“パートナーズ”と略記)より、開館準備の取り組み紹介をいたしました。

三浦課長(鳥取県立博物館美術振興課課長・兼美術館整備課参事)からは、県立美術館のコレクションポリシーや学びの場のあり方、地域とどのように関わりを持っていきたいと考えているかなど話題提供がありました。

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三浦・鳥取県立博物館美術振興課課長

コレクションについて、「これまで“鳥取県”を基盤に県出身の作家や同時代の作家を収集してきており、この地で美術館運営をしていく中では外せないが、“収集し続ける”ことが新しい情報・新しい表現を美術館に入れていくこと」と説明、新方針として以下2項目を示しました。

・国内外の優れた美術:鳥取県に縛られず、幅広い視点で優れた美術を楽しめるようにしたい。
・同時代の美術の動向を示す作品:県内、県外、海外、若手の現存の作家などを中心に、ここに来ないと見られないような独自の表現に触れられる場にしたい。

ラーニング機能について、県立博物館で取り組みを始めている『美術ラーニングセンター(仮称)』のねらいについて、「美術を通じて多様なジャンルにつながっていくような学びの場をつくること、他者理解や、コミュニケーション力などの高まりを支援すること、バス招待事業の学校連携などのために、様々なチームを作って相互に関わりあいながら具体化を進めていく」とし、活動計画の全体イメージに触れました。

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美術ラーニングセンター(仮称)機能の活動計画概念図

※詳細は令和4年3月定例教育委員会(2022年3月19日開催)報告事項資料をご覧ください。

最後に地域連携について、現在進行形の『アートの種まきプロジェクト』について、2022年度からスタートさせる予定の新しい2つの計画を紹介しました。

・アートを通じたコミュニティづくりのための拠点づくり
アーティスト・淀川テクニックさんと連携し、県立美術館建設地の倉吉市内で活動・発表拠点を作ります。(淀川テクニックさんはPass me!03号に登場いただき、倉吉未来中心でも作品を展示されました)
・アートを通じた地域資源の発掘プロジェクト
アーティスト独自の視点により県内の知られざる地域資源を発掘し、魅力を発見する取り組み。

続いて赤尾統括マネージャー(鳥取県立美術館パートナーズ)から、鳥取県立美術館の施設概要や運営の取り組みイメージ、開館準備の活動紹介、県民の夢アンケートの結果などを紹介しました。

美術館完成イメージ動画を使い、1階エントランスからひろまを通り、大御堂廃寺跡を望む3階展望テラスまで、館内ツアー形式で紹介しました。
「大屋根が特徴の明るく開放的な美術館。展示室や県民ギャラリー、キッズスペースなど、お散歩のついでに気軽にお立ち寄りください」と説明も入り、ご覧いただいた皆さんには、開館後のイメージを持っていただきやすかったのではないでしょうか。

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赤尾統括マネージャー・鳥取県立美術館パートナーズ

鳥取県立美術館では、県民が主役となって活躍できるしくみとして、「県民のみなさんの声を聴き、美術館の体験プログラムを企画から一緒にやってみたい方、何か美術館で活動をやってみたい方が参加できる仕組みづくりを行っている」と、対話会の様子や広報ツールなどを紹介しました。※対話会(3/18時点で21年度は39回)

対話会や夢アンケートの結果紹介では、「中部でも1割強の方が県立美術館のことを知らなかったという回答に課題意識を持ち、東部・西部と全県的に展開していきたい」とし、アンケートでは、「美術鑑賞への興味や、気軽に訪問し、くつろげる場所としての期待が大きい。また、子どもたちと一緒に楽しめる体験型の展示、鳥取県らしさを活かした取組みへの期待もある」など、寄せられた意見紹介とともに、今後の運営に活かしたいという言葉で締めくくりました。

その2「スペシャルトーク編」に続く~ (近日公開)

◆◆ 関連情報 ◆◆
・本イベントの開催概要は、告知ページをご覧ください→こちら
・教育普及の取り組みはこちら→ふれてまなぶ・であってまなぶ(教育普及事業)
・県立美術館で”やってみたいこと”、県民の「夢」アンケート概要→美術館整備局ウェブページ※外部リンク

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