ドイツ ウクライナにドイツ製戦車供与方針固めると複数の報道

ドイツの複数のメディアは、ドイツ政府がウクライナに対してドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与する方針を固めたと一斉に伝えました。「レオパルト2」を保有している国が、ウクライナへ供与することも認める方針だとも伝えています。

ドイツのDPA通信や有力誌シュピーゲルなど複数のメディアは、24日、ドイツ政府が、ウクライナにドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与する方針を固めたと一斉に伝えました。

「レオパルト2」は攻撃能力が高く、世界で最も優れた戦車の1つとして、ヨーロッパ各国が保有していて、ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナが供与を求めています。

ドイツ政府は、今月20日にドイツで開かれた欧米各国がウクライナへの軍事支援について話し合う会合で供与の判断をせずその対応が焦点となっていました。

また、24日には、ポーランドが、自国が保有する「レオパルト2」をウクライナに供与するための許可を正式にドイツ側に求めていますが、報道では、ポーランドのように、「レオパルト2」を保有している国が、ウクライナへ供与することも認める方針だとも伝えています。

ドイツは、これまで攻撃能力の高い戦車を供与することで戦闘が一層激化するという国内の懸念などを背景に、供与に慎重な姿勢を示してきましたが、アメリカなどとの協議を踏まえて供与の方針を固めたとみられると伝えています。

ウクライナ高官「戦車は決定的打撃となる」

ドイツ政府がウクライナに対してドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与する方針を固めたと伝えられる中、ウクライナのイエルマク大統領府長官は24日、SNSにメッセージを投稿し、戦車は領土を取り戻すために必要だと訴えました。

そして「われわれの兵士のための数百両の戦車は、独裁国家に対する民主主義による決定的な打撃となる」と書き込んでいます。