岸田首相がウクライナ電撃訪問、揺るぎない支援明示 ブチャで献花

[ブチャ(ウクライナ)/東京 21日 ロイター] - 岸田文雄首相は21日、ウクライナの首都キーウを電撃訪問した。ゼレンスキー大統領と会談し、ロシアの侵攻が続くウクライナへの揺るぎない支持を明示した。
岸田首相は、5月に広島で開催される主要7カ国(G7)首脳会議では法の支配に基づく国際秩序を守り抜く決意を示したいという考えを示した。
ゼレンスキー大統領は、岸田首相から広島サミットへの招待を受け、オンラインで参加すると明らかにした。
岸田文雄首相は21日、ウクライナの首都キーウを電撃訪問した。(2023年 ロイター/Alina Yarysh)
ゼレンスキー大統領はまた、ウクライナでの戦争終結に向け自身が提示している和平案に参加するよう中国に打診したものの、回答はまだ得られてないと明らかにした。
会談後に発表された共同声明によると、両首脳はロシアのウクライナ侵略を可能な限り最も強い言葉で非難した。戦争犯罪や残虐行為の不処罰はあってはならないとし、国際法に従って、責任を有する全ての者の責任を追及することへのコミットメントを改めて強調した。
またロシアの核兵器使用の威嚇について、「国際社会の平和および安全に対する深刻かつ容認できない脅威」として非難し、ロシアが使用すれば断固とした対応を受けることになるとした。
岸田首相は会談に先立ち、400人超の民間人が殺害されたとされるキーウ近郊のブチャを訪れ献花し、黙とうを捧げた。首相は、1年前にブチャで起きたことに「世界中が驚愕(きょうがく)した」とし、犠牲者や負傷者に「日本国民を代表し、心からお悔みを申し上げる」と述べた。さらに「日本はこれからもウクライナの平和を取り戻すために最大限の支援を行っていきたい」とした。

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