23年産米の需要、最低の680万トン 農水省見通し
農林水産省は20日、2023年産の主食用米の需要量(23年7月~24年6月)が680万トンになるとの見通しを公表した。22年産に比べて約2%少なく、過去最低を更新する。人口の減少に加えて、食の多様化によるコメ離れが止まらず、10年連続の減少となる見込みだ。
同日開いた食料・農業・農村政策審議会の食糧部会で明らかにした。同省は22年産米の需要量を691万~697万トンと推計。23年産の需要が22年産に比べて11万~17万トン減ると見積もった。需要に見合った23年産米の生産量は、22年産見込みより0.1%少ない669万トンと見込む。
コメの需要は毎年約10万トン規模で減っている。農水省は生産者に対して、主食用米から飼料用米、麦などへの作付け転換を促している。22年産米の主食用米の作付面積は125万1千ヘクタールと、21年産に比べ4%減少。飼料用米の作付面積は14万2千ヘクタールと過去最大になった。
同省の担当者は「作付け転換は引き続き推進する」と話す。
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